7月22日(土)~25日(月)の3日間・・・宮城県武道館に於いて、上記の大会が開催された
北岡道場からは・・・
【男子】
50kg級・・・SO
60kg級・・・海士
73kg級・・・凜杜
81kg級・・・恭佑、健之介
90kg級・・・恭太
90kg超級・・・清春
【女子】
40kg級・・・桜想
以上の8名が、仙台市地区予選を勝ち抜いて、出場させてもらった
結果は・・・・・
海士・・・優勝(全国大会出場・東北大会出場)
恭佑・・・準優勝(東北大会出場)
桜想・・・準優勝(東北大会出場)
凜杜・・・3位(東北大会出場)
恭太・・・3位(東北大会出場)
・・・・・っていう、素晴らしいもんやった
今回、優勝した海士は・・・
小学校5年生の時にこそ、全国小学生学年別柔道大会の県予選で3位に入賞させてもらってるけど・・・
6年生の時は・・・寝技で、ケチョンケチョンに回されて・・・惨敗
中学校に入学してからも、ある程度の結果は出してきたけど・・・
決して、もろ手を挙げて、宮城県の代表になれる素質を持ってるって、言える子ではあれへんかった
その海士は、ここ数ヶ月・・・ほぼ毎日のように、ロードワークをしとった
3年生になってからは・・・柴田高校の狩野先生に無理をいうて、何度か高校の練習にもおじゃまさせていただいた
1~2年生の頃も・・・何度か?親御さんの方から「中学校の合同練習に参加したい」「出稽古に行きたい」などの申し出はあったけど・・・
中学校の先生が、引率をしてくれへんみたいやったし・・・「北岡道場」の生徒としての参加となると、怪我の問題等も考慮せなアカンし、また単独行動を認める訳にもいかへんから、俺は首を縦には振れへんかった
確かに、海士は・・・一生懸命練習する子や
せやから、多分・・・「もうちょっと練習をさせてやりたい」っていう親御さんの意向もあって、俺に投げかけてきたんやろうけど・・・
せやけど・・・俺は、客観的に見えとった
この子は、まだ・・・全身全霊で、自分自身を追い込んでまで「目標」を掴もうとしてる訳やあれへんやろなぁ~?ってことが・・・
現に・・・昨年秋に、東北高校女子柔道部の練習に参加させていただいた後、彼に問いかけてみた
「どや? この練習を毎日してこそ、県大会で優勝を狙えるやろうし、東北大会、全国大会でも、十分に勝負ができるんやぞ!? 来週も行くか?」って
ほんなら、海士は・・・
「いや・・・当分、行きたくないです(^_^;)」って答えよったくらいやからな(笑)
せやから・・・
昨年秋でも・・・本人自体も、まだ現実味を帯びてへんかったんやと思うよ
せやけど、新人戦が終わったくらいからやったか?今年に入ったくらいからか?・・・もうちょっと、あとやったかなぁ~?
ちょっとずつ、海士の顔つきが変わってきよった
俺は・・・要所要所で、あいつらに、ちょこっとだけアドバイスをするねんけど(中学生になったら、自分自身で考えてもらえるように、敢えてそんな感じにしてる)・・・
海士は・・・力(体幹含め)が強い反面、体が堅い(柔軟性がない)が故・・・ガチガチになってしまう傾向がある
せやから、投げられてしまう時は・・・きれいに「一本」で、決められてしまうことも珍しくない
せやから・・・柔道自体や筋力、スタミナのみならず、その部分修正せん限り、この先は難しいやろなぁ~?って、俺は感じてた
だからこそ、「海士! 「柔軟性」をつけなアカンぞ!? もちろん、それは、日々の積み重ねやからな!」って、彼に伝えてた
ある練習日・・・みんな揃っての体操の時、以前より、格段に柔軟性が向上してる海士を見つけた
俺は・・・「こいつ・・・やっぱり、いろんな面で、努力をしてるんやな?」って、彼の顔つきの変化の意味が理解できた
その頃から・・・周りからも、「海士は、走ってる(ロードワークしてる)よ」って、耳にするようになった
本人自体も・・・「明日、柴田高校に練習に行ってきます!」って、俺に言う回数が増えてきた
せやから、俺は・・・また、アドバイスをした
以前から伝えてた・・・
「脱力の大切さ」
「軍手をつけての乱取り」
・・・に付け加えて・・・・・
「左一本背負いの封印」
当然やけど・・・
片手での技は、実力が拮抗してきたら利かへんし、尚且つ、片手であるが故に危険が付きまとう
それに、右の技を撃ってこそ、左が利くのがセオリーや
せやから、「右の背負い投げ」に拘らせるように、敢えて、そんなアドバイスをしといた
結果的に・・・これが、良かったんか?どうか?は、正直分かれへん
多少、プラスにはなったのは間違いないやろうけど・・・
せやけど・・・「俺が指導したから、優勝した」なんてことは、俺自身これっぽっちも思ってへんよ
俺なんかが指導したところで、劇的に変わるわけではあれへんし・・・
俺ら指導者は・・・ちょっと、足れへん部分をくすぐってやることくらいしか、実はできてへんねんから・・・
敢えて、それ以上を記したら・・・・・
「結果が出えへん子を、辞めさせてしまうことなく、如何に継続(継続は力なり、継続は宝なり)させてやることができるんか?」
・・・ってことの方が、非常に重要なことなんやないんかな?って、俺は根底で考えてる
ほんなら・・・そんなに素晴らしい指導を受けたわけでもあれへんのに、なんで海士は優勝することができたねん!?
毎日毎日、ロードワークをしたからか?
柴田高校に、練習に参加させていただいたからか?
柔軟性や、筋力アップを図ったからか?
ちゃうな?
そんなことで、「優勝」できるんやったら・・・みんな、チャンピオンになるよ
練習が多く(練習日や練習時間)できる環境におる子は、ナンボでもおる
日頃から、ロードワークをしてる子も、ナンボでもおる
出稽古や合同練習を、もっとこなしてる子は、ナンボでもおる
これは、中学生だけに限らず、高校生も大学生もいっしょや
みんな、朝練して走ってるし・・・
みんな、同じだけの時間を練習に費やしてる
これは・・・自分の経験上からの意見やけど・・・
『想い』
・・・・・・・やと思うな
遊びに行きたい・・・ゴロゴロしてたい・・・腹いっぱい飯を食いたい等・・・
人間は、ものごっつい愚かな動物やから・・・弱さは否まれへん
せやけど・・・
そんな、あらゆる誘惑や衝動、甘え、すべての物事を差し置いてでも・・・手に入れるんや!!という、強い『想い』
その『想い』こそが・・・己自身を、己が目指す場所に追いやるんやと、俺は思うんよ
「I want to ~」は・・・みんなが、思うはずやよ
優勝「したい」!
合格「したい」!
いい仕事に「就きたい」!
お金持ちに「なりたい」!etc・・・
せやけど・・・「I want to ~」じゃ・・・・・アカンよな?
「必死」
・・・にならんと、自分の欲しいもんは、絶対に手には入らへんよ
俺は、常日頃から・・・我が子はもちろん、道場生全員にも、しょっちゅう伝えてる
「自分が何かを手に入れたいと感じた時(『その時』って記すわな)には・・・全身全霊で、己自身を追い込むことのできる人になってくれ!」って
また・・・
「『その時』を、己自身で見落としたらアカン!」っちゅうこと
「『その時』がきたら、すべての物事を差し置いてでも、他のことには目もくれずに、己が目指す場所をめがけて突き進んでいかなアカン!」っちゅうこと
幼稚園児、小学校低学年には、まったく何を言うてるんか?分かれへんと思う・・・いや、高学年でさえ全員が理解をしてへんかも知れへんし・・・
もしかしたら・・・生徒の後ろで聞いてらっしゃる、親御さんの中にも・・・
「こんな小さい子達に、そんなことを言ったって・・・」って、思っておられる方もおるかも知れへん
でも、俺は・・・真剣な目ン玉で伝える
伝えて、伝えて・・・「このオッサン、うるさいな!」って思われるくらい、伝えまくる!
いずれ・・・点と点が、線で繋がる時が来ると信じて・・・たとえ、「馬の耳に念仏」状態であっても、彼ら全員の心に訴えかけるようにしてる
人それぞれの『その時』は違う
ほんで、『その時』は・・・決して、柔道だけのこととは限らへん
柔道含め競技者として、チャンピオンになろうと思った時
どうしても進学したいと願った高校を目指す時
事業を成功させようと思った時
惚れた女性に、自分の隣を歩いてもらいたいと感じた時
我が子に、意地を見せなアカン時
『その時』は・・・人それぞれ違うし、いろいろや
でも、「それに、気付かんままやったら・・・アホのままや!?」ってことも、伝えてる
「アホのまま」って、言い方は悪いけど・・・
一番分かりやすい事例をいうたら・・・
どこの世界に、己が惚れた女を、能天気な面して簡単に諦めて、他人に譲ることができる奴がおる??
俺には、絶対に無理や!
せやから・・・「柔道を通じて、大切な何かを学んでほしい!」・・・人生を歩んでいく糧を、収穫してほしいねんよ
自分が手に入れたいものを「必死」になって、追い求める
仮に掴むことが出来へんかったとしてでも、確実に近くはなるよ
柔道始め、スポーツの世界では、「金メダル」は、ひとつしかないけども・・・
社会に出たら・・・「金メダル」は、ひとつだけじゃない!
己自身が「必死」に頑張って、一生懸命走り続けて、自分が決めた目標に到達したら・・・それが「金メダル」やと、俺は思う
せやからこそ・・・
柔道を通じて・・・ぜひとも、その「方程式」を学んでほしいんよ
だから、俺は・・・絶対に、子供らに無理強いはせえへん
彼らを・・・「信じて待つ」しかないって思ってる
彼らの『その時』は・・・人それぞれ、違うねんからね
彼ら全員が全員、決して「今」が『その時』ではないっちゅうことを、それぞれの目線の高さまで屈んで理解してやった上で・・・彼らの心を揺さぶってやりたいと考えてる
海士は、今回・・・少なからず、その「方程式」を理解したことと思うよ
きっと・・・社会に出た時に、この経験は役に立つことやろう?
まぁ、この「方程式」は・・・誰しもが、分かってるはずなんやけど・・・なかなか実行できへんのが現実なんやけどね(^_^;)
俺が自宅で・・・その話を、心颯(次男坊)にしてたら・・・
数年前・・・北岡道場で、週2回、小学生と練習をしてただけで、全中に出場した悠葉先生(ウチの長女)は・・・隣で、意味深に笑ってたよ(^^)
彼女は・・・全中に出場したいがため、誰に指図されるわけでもなく、ほぼ毎日のように、10kmのロードワークをしてた
その結果・・・その「方程式」を理解した彼女は・・・今も、結構簡単に、いろんなものを手に入れてるように見受けられる(^^)
こんな「ええ加減」な道場の方針やからこそ、伝えてやれることがある
こんな「ええ加減」な道場の方針やからこそ、心を揺さぶってやれることがある
日々、勝負に拘って・・・「勝つこととは、何なのか?」「負けることとは、何なのか?」っていうことを、徹底的に叩き込んで管理していくことも一つの方法やと思う
それを基本ベースにして・・・
全員一律、同じ方向に向け(させ)ることは・・・ある意味、簡単なんかも知れへんな?
ちょっと、目ン玉に力を込めて言葉を発したら、「右向け右」で、全員が揃うねんから・・・(俺らの高校時代がそうやったように・・・)
せやけど・・・それじゃあ、子供らの「個性」がなくなってしまう
彼らの「個性」を押さえつけることは、絶対にしたらアカン!
だって・・・人生は、「柔道」だけやないねんから・・・
せやから・・・今の俺にできること・・・
「「柔道」を通じて、大切な何かを学んでほしい!」からこそ・・・
彼らの心を、日々揺さぶりながら・・・『その時』を、信じて待つようにしてやりたい!
「個性」を生かして・・・
普段から、それぞれの「『その時』を見落とさへんように!」ってこと・・・
また、「それに気付かんままやったら、アホのままやぞ!」ってことを、今は理解できへんかったとしても伝え続けてやること
ほんで・・・彼らそれぞれの『その時』を、信じて待ってやること
俺ら(指導者・親)は・・・無理強いして「やらせる」んやなく・・・彼らが動き始めた時に、背中を押してやれる存在であればええんとちゃうんかな?
みんな・・・一段ずつ、ゆっくりやけど、確実に階段を上ってるよ
自らの『想い』を、実現させた・・・海士
負けた悔しさに、涙を浮かべてた・・・恭佑
素直さ、純粋さが、ここまで自分を引き上げてくれたんやろう?・・・凜杜
ちょっと、肩の力が抜けたかな?・・・恭太
手も足も出すことができへんかった・・・SO
他の県大会に出場した連中も・・・また、他の道場生たちも・・・
みんながみんな、いろんな経験をしながら、それぞれの「個性」を持ったまま、階段を上ってる
いずれ、必ず訪れるであろう『その時』に・・・
ここ(「北岡道場」)で学んだことを、役立ててもらいたいと願いながら・・・俺は、お前らの心を、日々揺さぶるから・・・
おめでとう! 海士!
他のみんなも・・・よう、頑張ったな!
お疲れさんっ!
ありがとうやで!
全ては・・・通過点!
今日という日は、二度と来えへん!
ほんで・・・
前を向いてる奴にだけしか、輝かしい明日(未来)は来えへんねんで!
元気出していこう!
READY! GO!!