2024年 6月

今から34年前、俺が大学1年生の時・・・

俺は・・・大学の、ある先輩の付き人をさせていただいとった

 

その先輩は、その年の秋に開催された「全日本学生体重別選手権大会(正力松太郎杯)」の65㎏級で優勝して・・・年明けに開催される「正力松太郎杯 国際学生体重別選手権大会」への出場枠をいただいとった

付き人の俺は・・・当然、その大会にも同行して、先輩のお世話をさせていただいたねんけど・・・

 

その先輩が、全日本学生体重別選手権大会の決勝で戦ったのは・・・筑波大学4年の〇〇選手

結果的には、俺の先輩が優勝したんねんけど・・・〇〇選手も、日本の代表として、国際学生体重別選手権の出場枠を獲得しとった

 

 

年が明けて・・・

その国際大会へ同行させていただいた時の話やねんけど・・

 

日本の代表選手は皆・・・全日本柔道連盟から用意されてた、赤坂プリンスホテル(やったと思う)に宿泊しとった

もちろん、付き人の俺ら(圭吾兄ぃと俺)は、そんなホテルには宿泊できる訳があれへんねんけど・・・

普段から・・・その先輩と、兄弟みたいに過ごしてもらってた俺らは、先輩に部屋に潜り込んで、赤坂プリンスホテルを満喫しとった(笑)

 

そんな折・・・どないな経緯やったか?は、忘れてしもうたけど・・・

先輩が決勝戦で戦った、筑波大学の〇〇選手が、俺に焼肉屋に誘ってくれた

 

筑波大学の4年生・・・4年生の方っていうたら、俺ら1年生からしたら、メッチャ大人に感じたし・・・しかも日本の代表選手

その日本の代表選手である〇〇選手が・・・何の関係性もなかった、単なる先輩の付き人として来てた国際武道大学1年生の俺を、焼肉屋さんに連れて行ってくれたねん

 

「一宿一飯の恩義」とでも言うたらええのか?・・・俺は、その時の事をずっと忘れんと、その後の人生を過ごすことになる

 

 

その方は・・・大学卒業後、海外に行かれたと思うねんけど・・・

当然、年齢が重なってくるにつれて・・・第一線からは退いていかれる

 

今みたいに、インターネットやSNSが、メチャメチャ普及してる時代でもあれへんし・・・第一線から遠ざかっていけば、柔道雑誌にも名前は載れへんくなってしまう

そうやって、時は過ぎていき・・・俺自身は30代半ばになって、「北岡道場」を設立することとなる

 

ALSOKでの柔道現役生活を終えた後・・・

柔道整復師の学校に通った3年間・・・整形外科で修業をした1年間・・・開院してから、ガムシャラに走り続けた5年間・・・

その間は・・・車の車種の違いはもちろん、世の中で一体何が流行ってるのか?も分かれへんくらい、浦島太郎状態で走り続けてたもんやから・・・柔道の一流選手の名前すら分ってへんかったし、分かろうともせえへんかったねんけど・・・

道場を設立したらしたで・・・やっぱり、柔道の世界の動向が気になり始める

 

それに伴って・・・インターハイの結果や学生選手権の結果も見るようになっていった

 

ある年のインターハイのトーナメントを見た時に・・・北海道代表の〇〇という名前が、目に飛び込んできた

「〇〇???」

きっと、〇〇さんの息子さんなんやろなぁ?って・・・当時、すごく嬉しくなったのを覚えてる

(※その時、インターハイに出場してた〇〇選手は、やっぱり〇〇さんのご長男やったってことが、のちに分かったんやけど・・・)

 

それでも・・・〇〇さんが、今現在(当時)、どこ何をなさってるのか?も分かれへんし・・・

昔の恩義だけが、心の奥底にしまい込まれたまま・・・時だけが流れていった

 

もちろん・・・

30数年前に、たった1日だけ・・・しかも、焼肉をごちそうになった、ほんの僅かな時間を過ごしたいただいただけやったし・・・その方が、どこの馬の骨なんかも分かれへんような俺のことを、覚えてくださってるなんて思ってなかったから・・・あえて、こちらからアクションを起こすには至れへんかったのも事実やった

 

 

それから・・・また、数年の月日が流れて・・・

 

昨年4月・・・次男坊(心颯)が、仙台大学に進学させていただくことになった

 

「同級生となる選手たちも、全国から数名入学してくるみたいやで」

心颯が入学する前に・・・彼からの情報で、そのような内容を聞かされとった

 

せやけど・・・

蓋を開けてみたら・・・彼の学年は、彼を含めて2名だけしか入学がなかったようやった

 

 

入学後・・・

俺:「もう一人の同級生は、どこの選手?」

心颯:「北海道みたいやで」

俺:「ふ~ん、そうなんや 何キロ級?」

心颯:「66かなぁ?60かなぁ?」

「あっ、そうそう・・・そいつのお父さん、親父のこと知ってるみたいやで」

俺:「へ~ 誰なんやろ? 名前なんちゅうの?」

心颯:「〇〇やで」

俺:「・・・・・・・ 〇〇さん!? ・・・・・・・」

 

びっくりした

メッチャ、びっくりした

 

心颯の仙台大学での、たった一人の同級生は・・・

30数年前に、食事をごちそうしてくださった、〇〇さんの息子さんやった

 

 

南條監督にお会いした時に・・・

「〇〇さん、仙台に来られないんですか? 来られたら、声掛けてくださいね」って、お願いをしとったねんけど・・・

 

昨年末・・・念願が叶った

〇〇さんが、仙台大学に来られるっていう情報をいただいた

実は、〇〇さん・・・現在、札幌の高校で柔道部の監督をされとって、生徒さんたちを連れて、自身の息子さんが在籍する仙台大学に合宿に来られるっていうことやった

 

俺は・・・年末の慌ただしい時期やったけど・・・

仕事を止めて・・・道場の大掃除も皆に任せて・・・〇〇さんに会いに行かせていただいた

 

 

〇〇さんは、俺のことを覚えてくださってた

自身の息子さんから、同級生の名前(北岡心颯)を聞いた時・・・既に、「北岡???」って感じてくださってたみたいで・・・

 

当日、お会いして・・・

いろんな話をさせていただいた

メチャメチャ嬉しかった

あの当時の御礼も、ちゃんと伝えることができたし・・・心の中が、ものごっついスッキリした気分やった

 

 

 

俺・・・あらためて思った

「「柔道」ってええなぁ~」って

「柔道」がつなげてくれた「ご縁」・・・その「ご縁」が、30年以上の時を経て、自分の息子にまでつながったんやから・・・

 

「柔道」って・・・ホンマに、素晴らしい

 

南條監督に、次男坊がお世話になるっちゅうことも・・・何かの「ご縁」なんやと思うし・・・

『必然』10(閉ざされた未来)-熱血!北岡道場 仙台の子供柔道教室 (kitaoka-dojo.com)

22年の時を経て・・・-熱血!北岡道場 仙台の子供柔道教室 (kitaoka-dojo.com)

 

 

その「柔道」っちゅうもんを通じて・・・

今、「北岡道場」に在籍してる子達にも、何かの「縁」をつなげていってもらいたい

心から・・・そない願うよ

 

Hey! Hey! Hey!

楽しくないと意味がない!

We Can Do It!

Yey!!

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