全ては、通過点!!
全ては、通過点!!
2月19日(日)・・・宮城県立武道館に於いて、上記の大会が開催された
まず、はじめに・・・
今回の大会から、仙台萩ライオンズクラブの粋な計らいで、「観覧席の指定」が成されるようになった
どんな大会であれ、会場の数時間前から並び、会場と同時に大人も子供も全力で階段を駆け上がる
転んで怪我でもしたら、大変やろなぁ~・・・俺、そない思ってた
ほんで、観覧席でのマナーも決して良くない・・・そない感じてた(当然、ウチの道場も決して良くなかったと思う(反省))
せやけど、今回・・・出場選手の人数によって座席の数を与えられて、チームごとに指定していただけた
もちろん・・・各道場共に、十分、座席数が足りてたわけではなかったようやったけど・・・
せやけど、ウチの道場内でさえ、その与えられた数の中で・・・
小さい子供のおる家庭・・・祖父母が応援に来たくれてた家庭に席を譲り・・・
大人のマナーとしては当然なんやろうけど・・・それでも、ガチャガチャすることなく、そういう譲り合いの部分を、子供たちに見せることができただけでも、良かったんとちゃうんかな?って思った
そんなことも含めて・・・
総合的に考えたら・・・この座席指定の試みは、素晴らしい取り組みやなって感じた
仙台萩ライオンズクラブの皆さま
大会を運営していただくことでさえ、大変なことなのに・・・その上に、このような取り組みまでいただきましたこと、心より御礼申し上げます!
ありがとうございました!
さてさて・・・試合の方は・・・
北岡道場からは・・・
小学校低学年(3年生以下)の部に、3チーム
小学校高学年(4年生以上)の部に、2チーム
中学生の部に、3チーム
計8チーム、出場させていただいた
※入賞は・・・高学年Aチーム(SO・ヤマト・タケル)が、準優勝
俺は、今回・・・全部の試合を、選手から離れて、会場の端っこの方から遠目で見るようにしてた
(高学年の決勝戦は、さすがに「監督おらんやんけっ!?」って、目立ってまうわけにもいかんから、試合会場に行ったけど・・・(^_^;))
試合経験が豊富な、中学生や高学年もおれば・・・まだ、試合をすることが2~3回目って子もおる
中学生や高学年は・・・自らの意志で、どんだけ自分を奮い立たせて、その上で、冷静でおれるように・・・彼らの感性を、ずっと遠くから黙って見つめてた
低学年も・・・きっと、相手と対峙することさえ、怖いと思ってる子もおったに違いない
せやけど、どんだけ勇敢に向かっていくことができるんか?・・・どんだけ諦めることなく、その場で踏ん張っておられるんか?・・・を、俺は黙って見守ってた
中学校の大会なんかでは、アドバイスしてやれることは、ほぼ皆無に近い(仕事とか、他の用事で会場にさえ行かれへん事も多々あるし・・・)
仮に会場に行けたとしても・・・2階観覧席から、「ガーガー」と叫ぶ訳にもいかへんし・・・結局は、自分で考えて、自分で組み立てて、自分で「勝ち」をもぎ取ってこなアカンねん
いつまでも、俺がそばに就いて、ひとつひとつアドバイスを送ってやることはできへんからね
まぁ、低学年は、自分で組み立てるなんて、さすがに難しいやろうから・・・目の前で、試合をしてたこともあって、試合前・試合中に多少のアドバイスはしてやったけどな(^_^;)・・・
そないしたことで、収穫できたことが、いくつかあった
それを嚙み砕いて・・・次からの練習で、子供たちに伝えていってやりたいなぁ~って思ってる
なんか、視点が変わってきた・・・・・・・・・・ような気がする(^_^;)
「『柔道』っていうものを通じて、経験したことが・・・子供たちの将来に、ちょっとでも役立てられることがあったら・・・」っていうことは、前々からずっと念頭に置いて行動してきたつもりやけど・・・
それと同時に・・・
自分を育んでくれた『柔道』っていうもんに・・・また、この10年間、子供たち同様に、私自身も成長させていただいた「少年柔道界」に・・・どうやって、恩返ししていったらええんやろう?って・・・最近、よく思うようになった
俺自身も・・・いつまでも、若くはおられへん
気が付いたら、40代後半やし・・・(苦笑)
近い将来なんか?・・・それとも、爺さんになってからなんか?・・・それは分からんけど・・・
いずれにしても・・・この場所から、退く時は、必ず来る
日々の柔道の練習の中で、「ガーガー」いうて・・・子供たちに、結果をもたらしてやることも大事なんかも知れへん
〇〇の大会で優勝しました
△△の大会、連覇しました
卒業後は、高校で県チャンピオンでした
でも現在は・・・柔道に携わることなく、どこで何をしてるんか?分かれへん
また、自ら考えて行動することが出来てへん
そんな子が、おったとしたら・・・俺自身、何のために、道場を設立したんやろか?って思ってまうんやろなぁ~・・・きっと(^_^;)
当然・・・今でも、そない思ってるしな
偉そうに言うても・・・大したことは、出来へんねんけど・・・
でも・・・子供たちが、「『柔道』のお陰で・・・」って思ってくれるような大人になってくれたら、嬉しいなって思うねんよなぁ~
俺自身が、そうやったようにね(^^)
せやから・・・やっぱり、照準を合わすのは、そこかなぁ~?
「柔道の結果は、思うほどの成績を残すことが出来なかったですけど・・・「『柔道』をしてきたお陰」で・・・「『柔道』を続けてきたお陰」で・・・今は、周りに目を配ることができ、素晴らしい仲間に囲まれて、素晴らしい生活を送ることができてます!」って、言うてくれる子が、一人でも多くおったら、最高やなぁ~って思う
中学時代、高校時代、徹底的に監督に「やらされて」・・・
「二度と柔道衣は着たくない!」って思ってる人が、結構多くおることと思う
でも、それは、ものごっつい勿体ないことや!
そない思うからこそ・・・俺は、子供たちに柔道衣を脱がさんようにさせてやりたい
上手い奴・・・強い奴・・・試合で勝てる奴は、黙ってても柔道衣を着たままでおりよる
せやけど・・・
箸にも棒にも触れへんような連中にも・・・すっと、柔道衣を着せたままにさせてやるのが、俺の役目なんとちゃうんか!?って思うんよ
「高校柔道」を選択せえへんかっても構わへん
「強豪高校への進学」を選択せえへんかっても構わへん
OB会であったり・・・遊びに来てくれたり・・・体を動かして汗を流しに来たり・・・
理由は何でもいい・・・「「北岡道場(故郷)」に、帰ろうかな?」って思ってもらえるってことは、「柔道衣を着たまま」や!っちゅうのが、俺の解釈や
柔道衣さえ着てたら・・・ずっと、繋がってられるねんから
その「故郷」に、胸を張って帰るためには・・・「今現在」の与えられた環境の中で、最大限の努力をしてなかったらアカンやろ?
先生に顔向けできるよう・・・仲間に負けじと・・・先輩・後輩に負けじと・・・そない思って頑張って・・・
そういう想いを、抱いててほしいなって願うんよな
そないなった時にこそ・・・
家族や両親、自分を取り巻くすべてのすべて方々に・・・
って・・・感謝の気持ちを持てる人になってるんとちゃうんかな?
俺自身は・・・その上で、さらに・・・
俺を育んでくれた『柔道』に・・・
俺はもちろん、卒業生、在道場生、父兄の皆さんを限りなく成長させてくれてる、「少年柔道界」に・・・
恩返しをするべく・・・
「これって、『北岡道場』の先生と、道場の父兄、ほんで子供たちがレールを敷いてくれたらしいでぇ~(^^)」って言うてもらえるような・・・そんな、足跡を残せたらええなぁ~っていうことも、最近よく思うねんよな
これからの俺にできること・・・いや、やっていかなアカンことかな?
極上の暇つぶしを、せんとアカンからね・・・(^^)
2月11日(土)・・・南條先生ご夫妻に無理を申し上げ、「仙台大学柔道塾」に、出稽古にお邪魔させていただいた
中学生は、県内の体重別の大会があったから・・・両チームとも、小学生、幼児のみの練習やったけど・・・(^^)
俺は、南條充寿先生と二人・・・先生が、講演会でお話しされてるような、オリンピックの裏話とか・・・
また、大学の柔道部の監督であり、全日本の監督も務められた方が、少年柔道指導に対して、どのようなお考えをお持ちなのか?とか・・・
かなりの時間、話し込んどって・・・
結局・・・南條和恵先生(奥様)が、アップから何から、全部仕切ってくださった次第やった(^_^;)
和恵先生、申し訳ございませんでした!
※ちなみに、和恵(旧姓:永井和恵)先生・・・現役の頃は、メチャメチャ強かった方で・・・
YouTubeにも、現役の頃の試合動画がアップされてるけど・・・ものごっつい、技のキレ味をお持ちの方やねんで(^^)
せやけど・・・毎回、お邪魔させていただくたびに感じることやけど・・・
仙台大学柔道塾の子供たちは・・・イキイキとした顔で、柔道に取り組んどるなぁ~
ホンマに、柔道を楽しんでるって感じがするわ(^^)
ウチも・・・楽しみながら、柔道に取り組んでるつもりやから、その部分ではゴッツゴッツやと思うねんけど・・・
せやけど・・・
柔道以外の「挨拶」とか、「礼儀作法」とかは、完敗やなぁ~って思った
柔道の「強さ」「上手さ」よりも、もっともっと大事なことがあるもんな
せやから・・・足らへん部分は、もうちょっと力を入れて、子供たちに伝えていってやらなアカンなって思ったよ
「北岡道場」は・・・年に2回ほど、仙台大学柔道塾に、合同練習にお邪魔させていただく
それが、唯一の出稽古・合同練習やねんけど(福島の合宿は別やで(^^))・・・
その合同練習も・・・
柔道の技術の向上とか・・・
いろんなタイプの選手を攻略するためのテクニックとか・・・
そんなことは、一切考えてへん
よその道場に出向いた時に・・・どんだけ、物怖じせんと堂々としてられるんか?
・・・くらいにしか、考えてへんかな?
ほんで、俺自身も教育者として・・・
今現在の考え方、取り組み方の確認
この先、どのような方向性を見据えていったらいいんか?等の勉強
要するに・・・柔道を通じて、子供たちに何を伝えていってやったらいいんか?・・・を、学ばせてもらえ、考えさせてもらえる
ホンマ、それくらいにしか考えてへんねん(^^)
せやから・・・今回も、お邪魔させていただいて、いろんなことを感じさせてもらったけど・・・
やっぱり・・・
『今』、子供たちに伝えてやるべきこと・・・
それは、高度な技術とかテクニックではない
また、勝つための最短距離の方法でもあれへん
彼らが、『子供』やからこそ・・・
もっともっと、伝えてやらなアカン大切なことがある!
もっともっと、経験させてやらなアカンことがある!
俺以上に・・・「柔道」の世界に、どっぷりと浸かって・・・
しかも、もっともっと深い世界まで見てこられた、南條先生と話をすればするほど・・・
「『今』は、何をするべきなんか?」が、あらためて見えた気がしたよ(^^)
余談やけど・・・
今春から・・・沙季ちゃん(沙季先生)が、仙台大学に入学して、和恵先生(監督)に、お世話になる
小学校、中学校時代・・・「アカンたれ」やった、沙季ちゃんが・・・
高校で、インターハイ出場をもぎ取って・・・今春から、大学柔道に身を置く
いつも、言うことやけど・・・
小・中学校時代(特に小学校時代)の「勝ち負け」は・・・ホンマに、大した評価ではあれへんと思う
柔道を楽しんで・・・柔道が大好きで・・・・・
シンドイこと、辛いこともあったやろうけど・・・柔道を続けてきたことで、大学進学することができた
その大学でも、柔道を通じて・・・社会で生きていく術を学び・・・社会で戦う「心」を学び・・・ほんで、社会に羽ばたいていく
もちろん、その上で、柔道の結果が付いてきたら・・・なお、ええことやと思うんやで
小・中学校の間は、少年柔道で関わりを持ち・・・
大学に進学した時には・・・あのような考え方を持たれてる方が、監督になっていただけるなんて・・・
ホンマ・・・こんな素晴らしい、好循環はないんとちゃうんかなぁ~!?(^^)
柔道選手(また、柔道に限らず、アスリート)は・・・現役を退いた後の方が、人生は長い
その人生を、どんだけ「豊か」に過ごすことができるんか?は、ものごっつい重要なことやと思う
(もちろん・・・その「豊かさ」とは、金銭的なことではあれへんで)
「鬼」と化して、極限まで自分を追い込んで、周りのことも考えんと、ただ目標に向かって真っ直ぐ進み、勝つことを最優先とする、(小中高問わずの)アスリート時代
「人間」として、周りに心配りをしながら、素晴らしく幸福な時間を手に入れたいと願う、現役を退いた後の人生
俺、この歳になって、感じることが多くなったんやけど・・・
それらを両立させるべく、バランスよく、子供たちに教育していってやることって・・・
簡単なことようやけど・・・実際は、ものごっつい難しい気がしてならんねんよなぁ~
我が子であれば、なんとかなると思うねんけど・・・
よそ様のお子さんを預かってる以上、そう簡単にはいかへんと思うねん
せやからこそ、俺が付き合ってる、小・中学生の今の時期は・・・後者になれるべく、物事を伝えていってやりたいと考えてる
実際、入会時に限らず、入会後であっても・・・最大限に、前者を求める親御さんには、ウチ(北岡道場)を選択してもらえへん方向を勧めるようにしてるしな
矛盾が生じてるように見える部分もあるやろうし・・・
また、実は俺自身が一番ジレンマを感じてるのも事実やねんけど・・・
でも俺は、子供たちには・・・後者を大切に考えるべく、その方向に導いていってやりたいと考えてるねんや(^^)
最後になりましたが・・・
充寿先生!
和恵先生!
また、学生コーチの皆さん!
お忙しい中、合同練習をしていただき、また、たくさんの「貴重な話」を頂戴しましたこと、心より御礼申し上げます!
ありがとうございました!
ちなみに・・・中学生の県下体重別の大会は・・・
60kg級で・・・海士が準優勝
81kg級で・・・恭佑が3位
もちろん、小学校時代、何のタイトルも持ってへん・・・それどころか、ケチョンケチョンにいわされとった連中が、たった週2回の道場の練習のみで・・・柔道を楽しみながら、ちょっとずつ結果を出し始めてる
もちろん、「今」結果が出てへん連中も・・・「柔道」を限りなく楽しんで・・・「仲間」をものごっつい大切に思って・・・「北岡道場」に居場所を感じてる
上の先輩方から彼らへ・・・ほんで、今の彼らから道場の後輩たちへ・・・身を以て、繋いでいってくれてる
「楽しくなければ、意味がない!」ってこと
それが、何を意味してるんか???
2月5日(日)・・・中学生を中心に、「柴田高校」の練習にお邪魔させていただいた
沙季先生(柴田高校3年生:北岡道場OB生)が、監督の狩野先生に話を通してくれたお陰で、図々しくお邪魔させていただくことができたねん(^^)
今回は、練習がメインというよりは・・・
現中学2年生(一部1年生)が、来年の高校受験に向けて・・・志望校選択の材料にするべく、雰囲気を感じてもらうよう、お邪魔させていただいたって感じかな?
もちろん、高校受験までは、まだ一年以上あるねんけど・・・
恭佑、海士、RITO、涼太、また、恭太、健之介も・・・「高校進学後も、柔道を続けたい!」っていう意向があるみたいやから・・・
「柴田高校で、柔道がしたい!」って、感性を揺さぶられるだけでも・・・勉強への取り組みとか、学校生活に変化が現れるんとちゃうんかな?って・・・そんな目論見もあって、連れて行ってきたねんや(^^)
現に・・・おまけで連れていった、SO(小6)でさえ・・・
帰りの車の中で・・・「柴田高校って、何点取ったら行けるん?」って聞いてきたくらいやから・・・やっぱり、なんでも「本物」を見せてやらなアカンねんなぁ~って思ったわ
(ちなみに・・・350点で、ギリギリのラインらしいで(笑)って、鎌かけといたったけどな(^^))
せやけど・・・
お邪魔させていただくたびに思うねんけど・・・
また、沙季、夏光、滉太を見てたら、ホンマによう分かるけど・・・
狩野先生は、生徒たちの「自主性」を尊重されてて・・・「柴田高校の柔道部は、ホンマにええ雰囲気の中で柔道ができてるな」って、感じさせられるなぁ~(^^)
以前に・・・沙季や夏光が、「北岡道場と雰囲気が似てます(^^)」って、よう言うてたけど・・・
実際にお邪魔させていただいた、子供らのコメントも・・・
「北岡道場の練習のシンドイ版みたいな感じで、すごく良かったです!」って言うとったから、満更でもなさそうやな
まぁ・・・あいつらには、あんな雰囲気が、肌に合うんかも知れへんな(^^)
いずれにしても・・・
狩野先生
練習日にも拘らず、快く、道場の子供たちを受け入れてくださいましたこと
また、生徒さんたちの、貴重な練習時間を、ほとんど中学生メインの練習にしてくださいましたこと
本当に、心より御礼申し上げます
ありがとうございました!
また、中学生、小学生にお付き合いいただき、稽古をつけてくれた、柴田高校柔道部員の皆さん
おまけに、色んなアドバイス、そして、優しい言葉をかけてくれましたこと、心より、御礼申し上げます
ありがとうございました!
最後になったけど・・・
いろいろと間に入って動いてくれた、沙季ちゃん
いつもいつも、道場生(後輩)のために、ありがとうね(^^)
やっぱり、俺の役目は・・・
子供らに、「柔道が好き」っていう気持ちを持たせてやって・・・
次の師匠に、限りなく擦れてへん状態で、バトンタッチすることなんやなぁ~って、あらためて思ったよ(^^)
子供たち全員・・・柔道なんか?仕事なんか?家庭なんか?それとも、将来の人材育成なんか?etc・・・
いずれにしても・・・
俺の元を巣立った後にこそ、「飛躍」をしてくれることを、心から祈ってるよ
あれから・・・26年の月日が流れた
高校を卒業して、千葉の大学(国際武道大学)に行き、約2年・・・成人式を終えた、20歳の青年やった俺も、今では46歳の親父になってもうた(^_^;)
その約2年前、平成元年3月・・・
大学進学に際しては、ホンマに不安なことだらけやった
誰一人として、知り合いや先輩、同級生がいる訳ではあれへん・・・ホンマに不安で、孤独な旅立ちやった
俺が、和歌山北高校からは、初めての国際武道大学入学者やったからなぁ~(^_^;)
当時は・・・新大阪から東京も、新幹線「ひかり」しかなくて、約3時間半の時間を要した
在来線も、今みたいに一本で行ける訳やなくて・・・
実家のある、大阪府泉南市のJR和泉砂川駅から天王寺・・・天王寺から環状線で大阪駅・・・大阪駅から新大阪駅まで在来線っちゅう感じで、新大阪に行くまでにも、2回も3回も乗り換えなアカンような時代やった
東京駅から勝浦駅も、特急「わかしお」に乗って、外房線を揺られること、約1時間45分
乗り換え時間も含めたら・・・大方、7時間以上もかかる
18歳の少年にとっては、ものごっつい遠い場所やったよ(^_^;)
勝浦駅に到着後、タクシーで「黒潮寮」まで行った
大きなスポーツバッグ2つに・・・柔道衣3着、トレーニングウェア、下着、洗面道具etc・・・合宿に行くくらいの荷物だけを持って、俺は大学の寮に入寮した
結局・・・朝、大阪を出てきて・・・寮に着いたのは、夕方近くやった
「311号室」
6畳一間の中に、ちょっとした流し台があるだけのワンルーム(風呂、トイレは共同やった)
ワンルームっちゅうのが、逆に孤独感を煽るように・・・何もない部屋で、俺は一人ポツンと座り込んでた
もちろん、テレビやラジカセなんかは、後日届く予定にはなっとったけど・・・到着したその日は、何もない部屋に、ただ独りでポツンと座り込んどった
何もすることがなく、ただ時間だけが過ぎていく
陽も傾き始め・・・外は、夕焼け色
俺は、部屋を出た
311号室は、廊下のドン突きのひとつ手前の部屋
廊下を玄関の方に向かって、突き当り手前の左側の部屋、「313号室」の前を通った時に、その人に出会った
「おっ! 新入生か? どっから来たんだ? 名前は?」
「和歌山北高校から来ました、北岡耕太郎です!」
「そうか! 俺は、『大田圭吾』だ! ヨロシクな!」
「はい! よろしくお願いいたします!」
そんな、どこにでもあるような、大学での先輩後輩の出会いやった
部屋に戻って、しばらくしたら・・・
「コンコン」
ドアをノックする音
ドアを開けたら、圭吾先輩が立っとった
「晩飯食ったか?」
俺は、駅弁を食いながら来たこともあって・・・ほんで、見知らぬ人に対する緊張もあって・・・
「はい! 食べました!」
そない、答えた
「なんだよ!? いっしょに、晩飯食いに行こうと思ったのに・・・ じゃあ、また明日な!」
「じゃあ、また明日」・・・社交辞令とも取れるような、別れ文句を吐き出して、圭吾先輩は部屋に戻っていった
翌日は、柔道部の選抜メンバーの集合の日
一応、特待生で入学した俺は・・・選抜メンバーとして、全員の一年生が集合する、約1週間前からの練習参加が義務付けられとった
茨城や秋田、鹿児島の同級生たちと顔を合わしたけど・・・やっぱり、すぐに溶け込める訳ではあれへんし、俺の孤独な時間は、依然続いたままやった
午前中の練習が終わり、部屋に帰ってきて、弁当の買い出しにでも行こうと考えてた時・・・
「コンコン」
ドアをノックする音
ドアを開けたら、圭吾先輩が立っとった
「昼飯、食いに行くべ!」
圭吾先輩は・・・社交辞令やなくて、ホンマに来てくれたねん!(^^)
午後の練習が終わった後も・・・
「耕太郎・・・晩飯、食いに行くべ!」
晩飯を食い終わって、寮に帰ってきてからも・・・
圭吾先輩は、俺を自分の部屋に招き入れてくれ・・・ほとんどの時間を、いっしょに過ごしてくれた
高校の先輩後輩でもないのに・・・
地元が同じっていうわけでもないのに・・・
ただ、大学で出会った、先輩後輩っていうだけやったのに・・・
翌日も、その翌日も・・・ずっと、圭吾先輩は、俺を誘ってくれた
俺は・・・圭吾先輩のことを、「圭吾兄ぃ」って呼ぶようになって、ホンマの兄貴のように慕ったよ
大学時代は・・・圭吾兄ぃに、ホンマにいろんなことを教わった
当時は、先輩後輩の縦関係が、今と違ってメッチャ厳しくて・・・殴られたり、蹴られたり、夜中に叩き起こされて無理やり酒を飲まされたり・・・
理不尽なことが山ほどあったけど・・・
それでも、圭吾兄ぃがおってくれたことで・・・ものごっつい救われたよ
せやけど・・・
圭吾兄ぃの地元の後輩(俺の同級生)に話を聞いたら・・・
中学、高校時代は、「超イジメっ子(笑)」やったらしく・・・後輩たちは、かなりビビってたらしいねんな、これが
現に、圭吾兄ぃが通ってた、水城高校時代の一学年下の柔道部の後輩(俺と同学年)は、全員が辞めてしまったらしくて、その学年の柔道部員は、一人もおれへんかったくらいやからな(^_^;)
せやから・・・地元の後輩たちは、口を揃えて・・・
「圭吾先輩が、なんで耕太郎を可愛がってるのか?が、よく分からん」
そない言うてたわ(^_^;)
せやけど・・・
とにかく、可愛がってくれて、面倒を見てくれて・・・
今の俺がおるのは、ホンマに圭吾兄ぃのお陰・・・・・やろな?(^^)
男前で・・・
足が長くて・・・
おしゃれで・・・
センスが良くて・・・
格好良くて・・・
女の子にモテて・・・(悪さ、しまくってたけど・・・(^_^;))
柔道が強くて・・・(同じ65kg級やのに、左右の跳ね上げる内股を使って・・・)
何をしても、絵になる人やったなぁ~(^^)
いっしょに、バイクでツーリングに行った
いっしょに、周治先輩の付き人をやった
いっしょに、ラーメン屋でアルバイトをした
いろんな事を、教えてもらった
地元、茨城県鹿嶋町(現:鹿嶋市)にも連れていってもらった
複数の彼女が突然部屋に来て、バッティングした時は、どないしようか?・・・俺、右往左往したなぁ~(^_^;)
AE86(赤のスプリンタートレノ)にも、乗ってた・・・
大学に入学するまで、18年間、生きてきて・・・
いろんな経験をしてきたつもりやったけど・・・
せやけど・・・「人生観」「価値観」を変えられるっちゅうのは、ああいうことなんやろなぁ~
いろんな物事に対する、俺の考え方は・・・180度変わったっていうても過言やないくらい、衝撃的な「出会い」やったなぁ~
俺は・・・道場の子供たちに、そんな衝撃的な「出会い」を感じさせてやってるんやろか?
全ての「価値観」を変えることは出来へんくても・・・
ほんのちょっとだけでもええから・・・「「北岡」に出会ったことによって、今の俺(私)がいるねん!」って感じてもらえる子が、一人でも多くおったら、俺嬉しいなぁ~
せやけど、やっぱり・・・「責任重大」やよなぁ~(^_^;)
裏を返したら・・・
俺の一挙手一投足が、子供らに多大なる影響を及ぼすことさえあるねんもんな
いつ何時も・・・ギヤを入れ直して・・・
これに尽きるよ
圭吾兄ぃ!
また、お会いしたいですね(^^)
2月4日(土)・・・『standard宮城』っちゅう雑誌の方が、取材に来てくださった
取材っていうても、その雑誌の中の、ほんの一部に掲載してくださるだけの、ちっちゃな記事らしいねんけど・・・
それでも、いろんなことを質問されて・・・設立した10年前から、色んなことを振り返るには、ええ機会やったような感じがした
「今は、先生の思い描いている通りの道場になっていますか?」
・・・・・の質問に対して
何も迷うことなく、即答で・・・
「はい!」って、答えることができたことを、ものごっつい誇りに思えた
最近は・・・柔道、野球、サッカー、如何にかかわらず、少年スポーツにおいて・・・監督と一部の父兄の方々との意見が合わず等といったことを、ホンマによく耳にする
たとえば・・・・・
俺は、いろんな角度から、いろんなことを考えて、その時一番いいやろうと考える方法で、子供たちに指導・教育をしてるつもりでおる
せやけど・・・俺の一方向だけの行動や言動を切り取って、それに対して、恰も自分の考えが正しいかのように、「正論」を振りかざして、賛同してくれへんご父兄の方がおったとしたら、どないやろうか?
当然やけど・・・
そこには、「責任」っちゅうもんは存在してへんやろうし・・・
きっと、「我が子が最優先」っていう考えも蠢いとるやろうしなぁ~
いずれにしても、そないなってまうと・・・『北岡道場』っていう、ひとつの「社会」としては、成り立てへんようになってまうよな?(^_^;)
だからこそ・・・あらためて、思えた
「北岡道場」のご父兄の皆さんは、ホンマにあったかい
十人十色、いろんな考えが存在するのは、当たり前なはずやのに・・・
毎年毎年、キャプテン、副キャプテンの親御さんを筆頭に・・・皆々さんが、「北岡道場」のある一定のラインを守ってくださる
守ってくださるどころか・・・
道場内のこと(現在も先のことも含めて)だけやなくて、「宮城県の少年柔道に対して、なにか貢献できることはないか?」ってことにまで照準を合わせて、意見をくれたり、動いてくれたり・・・
ホンマに、ホンマに・・・ものごっつい、感謝してる
そんなことを、思い返させてもらえた、素晴らしい時間やった
わざわざ、こんな道場まで足を運んでくださり、取材をしてくださった、編集・ライターの平川さん
この場をお借りして、御礼申し上げます
ありがとうございました!
2月1日(水)・・・沙季先生(北岡道場OG)の同級生であり、夏光(OG)と滉太(OB)の先輩にあたる・・・柴田高校の佐藤選手と鈴木選手が、北岡道場に遊びに来てくれた
彼らは、「七ヶ浜柔道スポーツ少年団」の卒団生で・・・
佐藤選手は、全国高校総体宮城県予選 66kg級のチャンピオン
鈴木選手も、惜しくも優勝することはできへんかったけど、100kg超級?で準優勝
二人とも、素晴らしい実績を持った選手やねんで(^^)
以前、REN兄ぃやEIMI、沙季先生が小学生の時代に・・・
「七ヶ浜柔道スポーツ少年団」と「北岡道場」は、共に優勝候補と言われとって・・・全国少年柔道大会、日整全国少年柔道大会など、宮城県の代表の座を争った、ライバルチームの選手やったから・・・俺は、彼らが小学生の頃から知ってるねん
ちなみに、その年・・・全国大会への切符は、すべて「七ヶ浜柔道スポーツ少年団」に持っていかれてもうたけどな(^_^;)
せやけど・・・
以前、悠葉先生の東北高校時代の同級生が、道場に遊びに来てくれた時にも記したけど・・・
子供の頃は、ライバルチームの選手であった子達が、高校になって柔道を続けてたら、同じチームの「仲間」になる
宮城県内、また大きくは、日本国内におる限り・・・いずれは、高校・大学で、同じチームメイトになるねんから・・・
(仮に、高校で柔道を続けへんかったとしても、大人になった時に、どっかで接点を持つようになるかも知れへんねんから・・・)
せやのに、少年柔道時代に・・・監督とか親の、プライドなんか? 意地の張り合いなんか?
熱くなりすぎて、周りを見失った言動・行動をとってみたり・・・
大したことやないようなことに目くじら立ててみたり・・・
客観的に考えたら、笑って見過ごせるようなことに怒りを覚えてみたり・・・
いずれにしても・・・俺ら大人の、つまらん「感情」を子供に被せて、子供らの先行き、社会性を狭くすることは、絶対にしたらアカンと思うねんよな
まぁ・・・すべては、俺自身の「反省点」なんやけどね(^_^;)
「反省点」であるからこそ・・・
また、今、道場の卒業生たちが、あらゆる面で、点と点を線でつなげてくれて、俺に答えを導きだしてくれてるからこそ・・・
俺自身も、進むべき方向性が明確に見えてきてるっちゅう話やねんけどな(^^)
「教育」っちゅう部分を、(矛盾したことを記すけど)子供たちから学ばされることって・・・ホンマに、ぎょうさんあるよな
もちろん、今回も・・・佐藤選手と鈴木選手が、道場に来てくれたことは・・・俺にとって、ものごっつい嬉しい出来事やったし、ほんで、そこから学ばせてもらったことがあったのも事実やしね(^^)
そんなこんなで・・・こんな「ええ加減」な道場に足を運んでくれて・・・おまけに、寝技、立ち技の説明(講習)までしてくれた、佐藤選手と鈴木選手には、ホンマに感謝いたします
ありがとう!!
ぜひ、また遊びに来てなぁ~(^^)
二人とも・・・大学に進学してからも、それぞれの環境で、精一杯活躍してくれることを祈ってます!