『一期一会』

あれから・・・26年の月日が流れた

高校を卒業して、千葉の大学(国際武道大学)に行き、約2年・・・成人式を終えた、20歳の青年やった俺も、今では46歳の親父になってもうた(^_^;)

 

 

 

 

 

その約2年前、平成元年3月・・・

大学進学に際しては、ホンマに不安なことだらけやった

誰一人として、知り合いや先輩、同級生がいる訳ではあれへん・・・ホンマに不安で、孤独な旅立ちやった

俺が、和歌山北高校からは、初めての国際武道大学入学者やったからなぁ~(^_^;)

 

 

当時は・・・新大阪から東京も、新幹線「ひかり」しかなくて、約3時間半の時間を要した

在来線も、今みたいに一本で行ける訳やなくて・・・

実家のある、大阪府泉南市のJR和泉砂川駅から天王寺・・・天王寺から環状線で大阪駅・・・大阪駅から新大阪駅まで在来線っちゅう感じで、新大阪に行くまでにも、2回も3回も乗り換えなアカンような時代やった

東京駅から勝浦駅も、特急「わかしお」に乗って、外房線を揺られること、約1時間45分

乗り換え時間も含めたら・・・大方、7時間以上もかかる

18歳の少年にとっては、ものごっつい遠い場所やったよ(^_^;)

 

勝浦駅に到着後、タクシーで「黒潮寮」まで行った

大きなスポーツバッグ2つに・・・柔道衣3着、トレーニングウェア、下着、洗面道具etc・・・合宿に行くくらいの荷物だけを持って、俺は大学の寮に入寮した

結局・・・朝、大阪を出てきて・・・寮に着いたのは、夕方近くやった

 

 

「311号室」

6畳一間の中に、ちょっとした流し台があるだけのワンルーム(風呂、トイレは共同やった)

ワンルームっちゅうのが、逆に孤独感を煽るように・・・何もない部屋で、俺は一人ポツンと座り込んでた

もちろん、テレビやラジカセなんかは、後日届く予定にはなっとったけど・・・到着したその日は、何もない部屋に、ただ独りでポツンと座り込んどった

 

何もすることがなく、ただ時間だけが過ぎていく

陽も傾き始め・・・外は、夕焼け色

 

俺は、部屋を出た

311号室は、廊下のドン突きのひとつ手前の部屋

廊下を玄関の方に向かって、突き当り手前の左側の部屋、「313号室」の前を通った時に、その人に出会った

 

「おっ! 新入生か? どっから来たんだ? 名前は?」

「和歌山北高校から来ました、北岡耕太郎です!」

「そうか! 俺は、『大田圭吾』だ! ヨロシクな!」

「はい! よろしくお願いいたします!」

 

そんな、どこにでもあるような、大学での先輩後輩の出会いやった

 

 

部屋に戻って、しばらくしたら・・・

「コンコン」

ドアをノックする音

ドアを開けたら、圭吾先輩が立っとった

「晩飯食ったか?」

 

俺は、駅弁を食いながら来たこともあって・・・ほんで、見知らぬ人に対する緊張もあって・・・

「はい! 食べました!」

そない、答えた

「なんだよ!? いっしょに、晩飯食いに行こうと思ったのに・・・  じゃあ、また明日な!」

「じゃあ、また明日」・・・社交辞令とも取れるような、別れ文句を吐き出して、圭吾先輩は部屋に戻っていった

 

 

翌日は、柔道部の選抜メンバーの集合の日

一応、特待生で入学した俺は・・・選抜メンバーとして、全員の一年生が集合する、約1週間前からの練習参加が義務付けられとった

茨城や秋田、鹿児島の同級生たちと顔を合わしたけど・・・やっぱり、すぐに溶け込める訳ではあれへんし、俺の孤独な時間は、依然続いたままやった

 

午前中の練習が終わり、部屋に帰ってきて、弁当の買い出しにでも行こうと考えてた時・・・

「コンコン」

ドアをノックする音

ドアを開けたら、圭吾先輩が立っとった

「昼飯、食いに行くべ!」

 

圭吾先輩は・・・社交辞令やなくて、ホンマに来てくれたねん!(^^)

 

午後の練習が終わった後も・・・

「耕太郎・・・晩飯、食いに行くべ!」

 

晩飯を食い終わって、寮に帰ってきてからも・・・

圭吾先輩は、俺を自分の部屋に招き入れてくれ・・・ほとんどの時間を、いっしょに過ごしてくれた

 

 

高校の先輩後輩でもないのに・・・

地元が同じっていうわけでもないのに・・・

ただ、大学で出会った、先輩後輩っていうだけやったのに・・・

翌日も、その翌日も・・・ずっと、圭吾先輩は、俺を誘ってくれた

 

俺は・・・圭吾先輩のことを、「圭吾兄ぃ」って呼ぶようになって、ホンマの兄貴のように慕ったよ

 

大学時代は・・・圭吾兄ぃに、ホンマにいろんなことを教わった

当時は、先輩後輩の縦関係が、今と違ってメッチャ厳しくて・・・殴られたり、蹴られたり、夜中に叩き起こされて無理やり酒を飲まされたり・・・

理不尽なことが山ほどあったけど・・・

それでも、圭吾兄ぃがおってくれたことで・・・ものごっつい救われたよ

 

せやけど・・・

圭吾兄ぃの地元の後輩(俺の同級生)に話を聞いたら・・・

中学、高校時代は、「超イジメっ子(笑)」やったらしく・・・後輩たちは、かなりビビってたらしいねんな、これが

現に、圭吾兄ぃが通ってた、水城高校時代の一学年下の柔道部の後輩(俺と同学年)は、全員が辞めてしまったらしくて、その学年の柔道部員は、一人もおれへんかったくらいやからな(^_^;)

 

せやから・・・地元の後輩たちは、口を揃えて・・・

「圭吾先輩が、なんで耕太郎を可愛がってるのか?が、よく分からん」

そない言うてたわ(^_^;)

 

せやけど・・・

とにかく、可愛がってくれて、面倒を見てくれて・・・

 

今の俺がおるのは、ホンマに圭吾兄ぃのお陰・・・・・やろな?(^^)

 

 

男前で・・・

足が長くて・・・

おしゃれで・・・

センスが良くて・・・

格好良くて・・・

女の子にモテて・・・(悪さ、しまくってたけど・・・(^_^;))

柔道が強くて・・・(同じ65kg級やのに、左右の跳ね上げる内股を使って・・・)

何をしても、絵になる人やったなぁ~(^^)

 

いっしょに、バイクでツーリングに行った

いっしょに、周治先輩の付き人をやった

いっしょに、ラーメン屋でアルバイトをした

いろんな事を、教えてもらった

地元、茨城県鹿嶋町(現:鹿嶋市)にも連れていってもらった

複数の彼女が突然部屋に来て、バッティングした時は、どないしようか?・・・俺、右往左往したなぁ~(^_^;)

AE86(赤のスプリンタートレノ)にも、乗ってた・・・

 

 

 

大学に入学するまで、18年間、生きてきて・・・

いろんな経験をしてきたつもりやったけど・・・

 

せやけど・・・「人生観」「価値観」を変えられるっちゅうのは、ああいうことなんやろなぁ~

いろんな物事に対する、俺の考え方は・・・180度変わったっていうても過言やないくらい、衝撃的な「出会い」やったなぁ~

 

 

 

 

俺は・・・道場の子供たちに、そんな衝撃的な「出会い」を感じさせてやってるんやろか?

全ての「価値観」を変えることは出来へんくても・・・

ほんのちょっとだけでもええから・・・「「北岡」に出会ったことによって、今の俺(私)がいるねん!」って感じてもらえる子が、一人でも多くおったら、俺嬉しいなぁ~

 

せやけど、やっぱり・・・「責任重大」やよなぁ~(^_^;)

裏を返したら・・・

俺の一挙手一投足が、子供らに多大なる影響を及ぼすことさえあるねんもんな

 

いつ何時も・・・ギヤを入れ直して・・・

「初心忘れるべからず!」

これに尽きるよ

 

 

圭吾兄ぃ!

また、お会いしたいですね(^^)

 

 

元気出していこう!

READY! GO!!

 

 

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