『師匠』が残してくれたもの・・・

去る8月29日(土)・・・俺の大切な大切な、『師匠』が逝った親父のiPhoneの写真 064 (800x514)

『師匠』って言うても・・・柔道の師匠じゃなくて、ボクシングの師匠(トレーナー)やねんけどな

 

今年4月末頃から入院してたねんけど・・・かなり悪かったみたいで、見る見る状態は悪化していって、4カ月入院の末、亡くなってもうた

入院先が、国立医療センターで、職場からも近かったっちゅうのもあるねんけど・・・時間のある限り、しつこいくらいに顔を見に伺った

行くたびに、「こんにちは~」なんて、普通な顔して、病室には入っていくし・・・帰る時は、「失礼しま~す」って、普通な顔して病室を出てくるねんけど・・・・・日に日に弱っていく師匠の姿を目の当たりにして、その現実を受け入れることができへん俺は・・・情けない話やけど、一時、過呼吸になってもうて、時々、AKEMI(女房)にそばにいてもらって、手を握ってもらって落ち着かせてもらわんとアカンくらい、悔しくて、哀しくて、刹那くて、それを現実として、よう受けとめへん時期があった

 

「亡くなった」っていう一報を受けた時・・・俺は、私用で秋田市におったねんけど・・・・・

予定を大幅にキャンセルして、仙台に戻ってきて、師匠に会いに行った

せやけど・・・その時は、不思議なくらい、涙が出てこなくて・・・「良かったですね  もう、しんどくないですね?  ゆっくり、休んでください  いろいろとご指導いただき、ありがとうございました!」って、師匠の顔を見ながら、穏やかに、お話しさせていただくことができた

ほんで、(余談やけど・・・)葬祭会館の一室やったねんけど(たまたま、家族の方もいらっしゃらなくて)、俺は師匠と二人きりで時間を過ごさせていただいくことができ・・・最後に、1ラウンドだけ、ミットも受けてもらった(実際には、シャドーボクシングやけど・・・)

 

 

俺は・・・この師匠から、たくさんの指導方法を学ばせていただいた

たとえば・・・

師匠は・・・悪い部分を修正しようとはせえへん方やった

俺は、サウスポーのヒットマンスタイルで、右手をダラリと下げて、フリッカージャブを打つ選手やった

他の指導者は、「右手を顎まで持ってきて、ガードしろ」とか、「基本、ガードはここ!」って言うて、とにかくガードを上げなさいってことを、いつもいつも言われた

せやけど、師匠は・・・「お前がガード上げたら、いいパンチが打てなくなるだろ?  ガードが甘いのが承知の上なら、頭を余計に振ればいいだけのことだろ?ステップワーク(足)を余計に使えばいいだけのことだろ?」って言うて、俺のヒットマンスタイルを基本姿勢に直そうとはせえへんかった

「どこか悪い部分が一つ二つあるからこそ、他の部分で、そこを補おうとする・・・そうすることで、全体の底上げが図れる」・・・俺は、そう教えてもらったと受け取ってる

 

だから、俺は・・・道場の子供達にも、徹底的に完成した状態を求めようとはせえへん

引手の甘さ、足の位置、頭の高さ、釣り手の持っていき方、足の運びetc・・・一応、ひと通り指導はするけど、子供やから、すぐ自分のやりやすいようにやってまう・・・でも、それでええねん

俺は・・・「無病息災」より、「一病息災?」の方がええと思ってる

「北岡道場」の子供たち・・・どっか悪いとこがあっても、あれだけ自分のスタイルを作って戦ってくるねんから・・・きっと他の部分も、全体的に底上げされてるんやろなぁって思う

それらを・・・成長に伴って変わってくるであろう、体つき、筋力に応じて、高校や大学に進学して、「柔道」で本気で上を目指すつもりになったら・・・その時に、徹底的に悪い部分を修正したら、他の部分がレベルアップできてる分、もっと化けるんとちゃうんかな?って、俺は思うねん

 

俺は・・・子供達を、手のひらに乗せて、四方八方どこから眺めても、「綺麗やなぁ~」「素晴らしいなぁ~」ねんて言われる、『盆栽』に仕上げるつもりは、まったくない

それよりも・・・あえて悪い部分を一つ二つ持ってることで、他の部分も底上げも図れるやろうし・・・おまけに子供達には、礼儀作法の最低限のことだけを押さえて、あとは自由気ままにさせてるし、彼らを委縮させるような指導は、まったくしてへんもんやから・・・知らん間に、四方八方に枝を伸ばしっぱなしの、太い大木(幹)ができてくると、俺は信じてる

その枝(悪い部分)を、切り落として修正してくれるのは、高校の監督であったり・・・自分自身の上を目指す「真剣さ」であったり・・・俺は、それでええんとちゃうんかな?って思ってる

「NO1」も大事やねんけど、それ以上に・・・子供たちの『個性』を認めてやって・・・太い幹の「ONLY1」を育てて、ほんで次の指導者(もちろん、柔道の指導者に限らずやけど)にバトンタッチすることが、俺ら少年柔道の指導者の役目やと、俺は思うから・・・

 

 

ほんで、また・・・ある試合の時・・・・・

俺は、2ラウンド終了まで(アマチュアボクシングは、3ラウンド制)に、オープンブロー、頭が低い等、2点か?3点か?減点されてた(アマチュアは、結構、反則にうるさい(^_^;))

特に、オープンブロー・・・フックを打つ際に、肘が上がって、きちんと拳でヒットしてるのか?は、非常にシビアで・・・柔道上がりの俺は、ボクシングとは違う筋肉が邪魔をすること、またヒットマンスタイルからフックを打つもんやから、上手く肘が上がらんと、よく反則を取られた(どっちかと言うたら、俺は「プロ向き」らしい 「軽いパンチでも、的確なヒット数を競うアマチュアボクシングには、お前は向いてない」とよく言われた(^_^;))

あと一回、フックを打って、オープンブローの反則を取られたら・・・俺は、失格(反則負け)・・・そこまで追い込まれとった

そんな状況での2ラウンド終了後のインターバル・・・コーナーに帰った俺は、頭の中がギンギンで、おそらく目は血走って、「どうやったら倒せるねん!? 負けたくない! 絶対に勝つ!」ってことばっかりが、グルグル回っとったんやと思う

その時、トレーナー(師匠)が、深呼吸させてくれながら・・・「よ~~し!いいぞぉ~! お前、今日・・・祝勝会で、何歌うのや?  勝って、歌うんだべ?」・・・そう、笑いながら仰られた

俺は、呆気にとられながらも・・・「はい! 歌います!」って返答し、冷静さを取り戻せたような気がした

ほんで、忘れもせえへん、3ラウンド・・・右ジャブを当てて、そのまま相手の側頭部に手を引っかけて、サイドステップして、左アッパー、その流れで、オーソドックスにスイッチして、右ストレート、ほんで、返しの左アッパー、留めに右フックを相手の側頭部に打った瞬間、試合が止まった

俺は・・・TKO勝ちをすることができた

あのまま、血走った眼で・・・ガチガチになった体で・・・ギンギンに熱くなったままの気持ちで・・・3ラウンドを迎えて戦かってたら、きっと俺は負けてた

2ラウンド終了時・・・いつも通りの、トレーナー(師匠)がいてくれたことが、俺にとっては、ものすごいリラックスして戦えたんやと思う

 

俺は・・・時々、試合中に子供達に手を振って笑ってみたり、「楽しんで試合してこい!」とか、「腹減ったんか?」「楽しいか?」とか、くだらないコメントを投げかけることがあるねんけど・・・

あれは、決して、相手をバカにしてる訳でもあれへんし、柔道を冒涜してる訳でもあれへん

たとえ、試合内容が押されてたとしても・・・団体戦で、内容で負けてたとしても・・・「おらぁ、いかんかぁ~!(怒)」って、俺(監督)自身が熱くなりすぎてもうたら、子供たちは委縮してしまうに違いない(時々、熱くなりすぎることもあるけど・・・(反省)(-_-;))

せやから・・・傍から見たら、「あいつ、何やねん!?」っちゅうことかも知れへんけど・・・やっぱり、いつも通りの「北岡先生」が、そばにおった方がええんとちゃうかな?って、思って・・・師匠が俺にしてくれたことを、形を変えて子供達にさせてもうてるねんや(^_^;)

もうすぐ、道場設立して丸9年を迎えるねんけど・・・9年目にして、初めて子供達に(師匠が亡くなったこと、師匠が俺にしてくれたことも含めて)俺がとってる行動の意味を話させてもうたよ

理解してるか?してないか?は、分かれへんけど・・・いずれ、点と点が線で結ばれた時、俺のしてたことを理解してくれて、納得してくれたらなぁって思うよ

 

それと、もうひとつ・・・ついでに書いておこうと思う

俺は・・・団体戦でメンバーを組んで戦ってる子供達に対しては、個人戦以上に、気遣ってやりたいと常々思ってる

例えば・・・先日の「河北新報杯」、小学高学年の部の決勝戦・・・2-2で迎えた大将戦

大将:清春に対して・・・「お前、ええとこ取りやな~(^o^) 勝ったら、ヒーローやんけ!」なんて、俺の言葉に・・・清春も、他の生徒も、コーチ陣も、ウチのご父兄の皆さんもが笑ってた

ほんで、試合開始直後に、清春は、技を返されて抑え込まれてもうたねんけど・・・抑え込まれてる清春を見て、ウチのご父兄たち、コーチたちは、「え~~~っ?(^o^)」みたいに、和やかな雰囲気に包まれてた(もちろん、俺自身も気張ることなく、笑って見てた)

負けが確定しそうな場面にも拘わらず(しかも、決勝戦やで)、あれだけ和やかな雰囲気に包まれてる、ウチのチームのご父兄たち、コーチ陣、生徒たちを・・・俺は、メチャメチャ誇らしく思えた

 

数年前の「北岡道場」は・・・このような場面で負けて帰ってきた子供とその父兄に対し、行き場がないくらいの孤立感を味わわせてしまうような、そんな雰囲気の道場やったと・・・あるご父兄から聞いたことがある

試合日の次の練習日(水曜日)は・・そのご父兄(負けた生徒の父兄)は、道場に顔を出しづらいと感じさせてしまうくらい、そんな雰囲気が父兄間で漂っていたらしい

俺自身は・・・今と変わらず、そんな風に思ったことは、いっぺんもあれへんけど・・・それでも、そんな雰囲気を醸し出させてしまうような道場にしてしまってたのは、俺の責任や

だから、俺は・・・勝っても負けても、子供達が一生懸命戦ってきたことを、称賛してやりたいし・・・親御さんたちにも、そんな孤立感を味わわせることは、絶対にしたくないと思ってるねん

せやから・・・これも、傍から見たら「なんやねん!?」って思われてしまうことかも知れへんけど・・・周りになんて思われようと、俺は信念をもって、同じ失敗を二度と繰り返せへんようにするつもりでおる

 

失礼を承知で、誤解を恐れずに書かせてもらったら・・・子供たちの今現在の「柔道の試合」って、そんなに切羽詰るほど、メチャメチャ大事なこととちゃうやろ?

サッカー、野球、英語スクール、スイミング、学習塾、そろばん塾等といっしょで・・・習い事のひとつやん?

「学芸会(学習発表会)」みたいに・・・今までやってきたことを、発表する場やねんから・・・良くも悪くも、次につながることさえ学ぶことができたら、ただそれでええと思うねんけどなぁ~

せやから・・・ローカルな試合やろうが、全国大会の予選やろうが、そんなこと、俺にはまったく関係あれへん・・・いつも通り、子供の成長過程の中の、単なる通過点にしか過ぎへんねん

だから、先日の試合でも・・・その考えを理解してくれた上で、和やかな雰囲気でいてくれる・・・ほんで試合終了後、大将:清春含め、優勝を逃した選手たちを、拍手しながら温かく迎え入れてくれた、ウチのご父兄たち、コーチ陣、生徒たちを・・・俺は、メチャメチャ誇らしく思えたねんや(^o^)

 

 

ちょっと、話が脱線してもうたけど・・・

そんな『師匠』に、ご指導いただいたこと・・・

ほんで、俺自身が経験したこと、俺自身が学んだことを踏まえて、十二分に色付けをした『北岡』の考えを・・・今いる、道場の生徒達が理解をして、次世代の子供達に伝えていってくれたなら・・・俺のやってることも、満更ではないような気がするわ

 

俺が・・・道場生と過ごせる時間には、限りがある

だからこそ・・・いつ尽き果てるかも知れへん『命』やからこそや!

 

社会に出た時に通用する人間に・・・・・

「いつか、なるやろう?」じゃなくて・・・「もう、大丈夫!」って、思える子が、一日も早く、一人でも多く、出てきてもらえることを祈って・・・

 

元気出していこう!!

READY! GO!!

 

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