道場長ごあいさつ
北岡道場では、運動音痴を絵に描いたような子から宮城県チャンピオンになるような子までが、幼稚園児、小学生、中学生と分け隔てなく、皆一同に練習に励んでおります。
上の子は、下の子の面倒を見て指導力(リーダー的要素)を学んでいく、下の子は、上の子を見習って成長していき、また下の子の面倒を見る
監督である私が指示するのではなく、子供たちがいつの間にか、そのような伝統を作ってくれました。
週2回という限られた練習時間の中で、子供たちの自主性を尊重(遊ぶ時は一生懸命遊ぶ、柔道をする時は一生懸命柔道をする)し、如何に楽しみながら目標に向かって
「辛抱と努力」をすることが出来るのか?
如何に楽しみながら結果につなげることが出来るのか?
試合前などは、ある程度の厳しい練習をすることもありますが、基本的には笑顔を絶やさない練習を心掛けております。 子供達が一番、そして監督である私、また見ているご父兄の方々も「楽しくなければ意味がない!」が、北岡道場のモットーです。
誤解を恐れずに言うと、私は柔道場を運営しているにもかかわらず、『柔道』を教えているつもりはまったくありません。
私の教えているつもりのない『柔道』とは・・・勝つための『柔道』、チャンピオンになるためだけの『柔道』です。
確かに、「勝つ」という目標、「チャンピオンになる」という目標をたて、その目標に向かって辛抱と努力をすることは絶対に必要です。 ですが、成長過程の子供たちに対して、勝つことばかり、チャンピオンになることばかりに執着するような指導をすると、大切なことを見失ってしまう、大切なことを取りこぼしてしまうような気がしてならないのです。
また、監督である私が、「道場の栄誉」のためという助平根性がほんの少しでも存在した上で、子供たちに柔道を取り組ませていたらどうでしょう? それでは、子供たちがせっかく出会った『柔道』を嫌いになってしまう結果につながってしまうことも出てくるのではないでしょうか? 嫌いになれば、いろんな理由をつけて「辞めたい」と言い出す子も出てくるでしょう。
辞めてしまうということは、結局は途中で投げ出させてしまうことを、教育者・指導者である私たち(先生や親)が、子供たちに教えてしまっている形になってしまうのではないでしょうか?
私は思います。
「ひとつの物事を最後までやり通すことのできる人間は、他のことも逃げ出さずにやり通すことが出来る」
その反面・・・
「ひとつのことを投げ出してしまった人間は、また同じことを繰り返し投げ出してしまう」
・・・・・のではないかと?
私たち教育者・指導者が、せっかく子供たちが出会ったもの(『柔道』)を嫌いにさせてしまい、辞めさせてしまったのでは、本末転倒ではないでしょうか?
教育者は、生徒達それぞれの同じ目線の高さまで腰を屈め、同じ目線の高さで彼らと向き合い、それぞれに合った目標を持たせてやり、その目標に一歩でも近づく喜びを教えてやる。
そして、共に笑い、共に泣き、共に喜び、共に悔しがってやることこそが、私たち教育者の本来あるべき姿ではないかと私は考えております。
「継続は力なり! そして・・・継続することは宝なり!」
継続することで何かが変わる・・・何かが生まれる・・・何かを手に入れることが出来る
それらこそが子供達の「糧」となり、道場という小さな社会から、世の中という大きな社会に出た時に役立つのではないか?と私は思うのです。
私が心掛けていることのひとつに、生徒ひとりひとりに平等に接してやるということがあります。
成長過程の子供たちは、同じ学年であっても様々です。
体格も違えば、運動能力も違います。
だからこそ、隣の子と比べてはいけない。
「A君は出来るのに、なぜお前は出来ないんだ!?」
「A君は勝てるのに、なぜお前は勝てないんだ!?」
・・・というのは、決して口にしてはいけないことだと思っています。
昨日まで前転が出来なかった子が、今日は不格好でもできるようになった。
昨日まで恥ずかしがって挨拶が出来なかった子が、今日は照れながらも挨拶ができるようになった。
昨日まで出来なかったことが、今日出来るようになることこそが、子供たちの『成長』
今日、出来なかったことを、明日には出来るように努力することこそが、『成長』への第一歩。
その『成長』を見落とすことなく、褒めてやりたい。
優勝・・・3位入賞・・・1回戦敗退・・・それらは、単なる結果でしかない。 『目標』を持ち、その目標に向かって辛抱と努力した者は、みんな勝者だと私は思います。
だからこそ『辛抱と努力』したことを労ってやりたい。
強豪高校に進学することがゴールではない インターハイで優勝することがゴールではない、 学生チャンピオンになることがゴールではない 、オリンピックのメダリストになることさえもゴールではないのです。
それらすべては・・・人生の「通過点」に過ぎないのです。
何のスポーツでも、競技生活を退いた後の人生の方が、遥かに長い。
だからこそ・・・「『柔道』を通じて大切なことを学んでほしい!」
そして、社会で通用する人になってほしい。 当たり前のことを当たり前に出来る人こそが『一流の社会人』 道場で出会った子供たちには、一人も落ちこぼれることなく、その『一流の社会人』になってもらえることを、私は心の底から願ってやみません。
関西弁(大阪出身)で子供たちに接するため、言葉は悪いですが、ハートは温かい!
・・・・・つもりでおります(笑)
興味がありましたら、ぜひ一度、北岡道場までお越しくださいませ。 お待ち申し上げております!
TEAM KITAOKA 北岡道場 道場長 北岡耕太郎